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ドバイ:ハラール食品や農産物等の食品産業への外国投資呼びかけ

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ドバイ商工会議所、健康食品やEコマース需要の高まりを受け、EXPO2020での飲食品業界関連のビジネス機会が5.5億ドル(約584億円)に上ると強調

ドバイ商工会議所は、第25回Gulfood展示会に併催する形で交流会イベントを開催し、UAEの飲食品業界における投資機会について強調した。

このイベントには60カ国から350人の参加者が集まり、前年比で29%成長となった。また、UAEの大臣・大使・総領事ら27名のVIPも参加し、ドバイが飲食品業界にもたらす優位性や多くのチャンスについて様々な情報交換が行われた。

ドバイ商工会議所の商用サービス担当上級副社長であるAtiq Juma Nasib氏は、「戦力的な立地と成長を続ける観光事業により、ドバイは飲食品業界に計り知れない機会を提供している。この説明会はまさにドバイがEXPO2020に向けた準備のタイミングで開催された」と語った。

EXPO2020は、6ヶ月以上の期間にわたって2千5百万人に及ぶ来場者を惹きつけることが見込まれ、UAEの飲食品業界における需要と成長を加速させる重要な要素のひとつとなっている。EXPO2020主催者及びAlpen Capital社によると、来場者たちに提供される1時間あたり83.5万食の食事を含め、会場で販売される飲食品だけでも総額5.5億ドル(約587億円)に上ることが予想されている。

Atiq Juma Nasib氏は、Fitch Connect Risk Reward Indexにおいて、2020年前期の飲食品業界における魅力的な投資環境として、現在中東・北アフリカ地域において首位、そして世界全体では18位に入るなど、グローバル飲食品業界においてUAEが主導的な位置にいることを指摘。これは世界中の投資家たちの間でのUAE人気の高まりを反映するものといえる。

Atiq Juma Nasib氏はイスラム経済の中で最も急速な成長を遂げる分野の一つで、2022年までに1兆9千3百万ドル(約207.7兆円)にまで成長することが見込まれるUAEの食品加工業・革新的農業・ハラール食品などの分野における計り知れない投資機会があることを明らかにし、世界中の資本家たちにドバイへの投資を呼びかけた。

消費者のオーガニックや健康志向への移行は続いており、また便利な宅配アプリが業界標準を変えつつあるとともに新たな投資機会を提供していることで、これまで以上に多くの食品ブランド・商品・フランチャイズ・レストランなどによる地元市場への参入が続いている。

ドバイ商工会議所のビジネス関連部門シニア・マネージャーMohammed Bin Sulaiman氏はドバイの経済の見通しと展望について語り、そしてEconomic Research & Business Development社で経済研究員を務めるNizami Imamverdiyev氏は同市の食品部門に関する見通しとビジネスチャンスに関するプレゼンテーションを行った。

Euromonitorによると、UAEにおける生鮮食品の販売は2018年〜2023年の期間においては5.2%の年平均成長率(CAGR)で成長する。さらに食肉製品の年平均成長率(CAGR)は同期間で7%に設定されており、穀物と豆類が5.5%、ナッツ類が5.4%、野菜類が5%、果物が4%、卵が4%、そして魚類とシーフードが3.7%となっている。

中東・北アフリカ(MENA)地域は、2018年〜2023年の飲食品消費量が世界一になると予想されており、ドバイが食品産業における海外直接投資の入り口としての地位を確立していることを考えると、投資家たちにとってドバイの魅力はさらに高まっている。

同Euromonitorデータでは2018年〜2023年にドバイ輸入飲食品の11%を米国が占めており、次いでインド10%、ブラジル9%、オーストラリア4%となっている。一方、同期間におけるドバイ飲食品の輸出先上位は、オマーン国11%、イラク8%、サウジ6%、中国3%となっている。

2019年Q1-Q3にドバイが輸入した主な飲食品は、フルーツとナッツが総輸入量の15%を占め、次いで食肉類13%、乳製品8%と続いた。

ドバイ商工会議所によるGulfood展示会告知活動の一環として、アゼルバイジャンのバクーとエチオピアのアジスアベバにある出張所は、Gulfoodに参加するふたつの視察団を引率し、ドバイ企業とのマッチングの手助けを行った。

この視察団はUAE銀行家たちと債権買取に関する座談会を開き、Al Aweer果物野菜市場を視察した。また、Barakat社・Kibsons社・Spinneys社など様々な企業とも打ち合わせを行い、彼らのビジネスモデルを学ぶとともに工場視察を行った。またDMCC Coffee CentreやChef Middle East社とも打合せを行い、食品業界の物流・貿易と投資の可能性に関する情報を交換した。

< Sigamp’s Eye >
編集者解説:中東の有名展示会、GULFOOD(ガルフード)に出展したり、視察に訪れた日本企業の話は多く聞く。しかし、展示会での試食などでの反応に手ごたえを感じた声が多いものの、実際にドバイ周辺でそれがビジネスにつながったという話はなかなか聞こえて来ない。原因を色々聞いてみると、日本企業がそもそも海外取引に慣れていない事や、現地企業の商習慣がわからず、連絡待ちのままそのまま音沙汰が無くなってしまっているようなケースが見られる。海外企業と成約するためには、実は展示会開催前の準備が一番大事だという事を認識していない人は多いのではないだろうか。

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