パキスタンのハラール認証団体PHA(Pakistan Halal Authority)は、国内と海外でハラール製品を広めるため、スタッフが揃い次第イスラマバードでまもなくオープン予定だ。
パキスタン科学技術省PHA長官のMuhammad Tariq Masood博士は以下のコメントを行った。「必要スタッフ200名のうち、残り50名の雇用が完了次第オープンできる予定。
PHAは現政府政策の1つとして2019年7月に始動したが、法整備は2016年の時点で整っていた。PHAの目的は、ハラール製品およびプロセスの輸出入・国内外商取引と商業の促進である。
PHAはまた、ハラール部門強化とハラール部門の発展のため、図書館や研究機関の設立を促すために国内外組織と連携していく。
パキスタン首都にPHAを創設するという今回の試験的プロジェクトは、市民を教育し、ハラール製品の商取引の可能性を活用するために今後国内の各地でも再現されていく予定。
PHAは、ハラール認証システムとパキスタンのハラール商品の海外での信頼性を高めるため、ハラールロゴの国際的認知度を確立していく。
PHAはまた大学レベルでもハラール商品に関する科目を導入していく。ハラール分野の意識を高め、研究者が科学的また宗教的に、ハラールおよび非ハラールの食品および食品以外のものやサービスについて研究することを促すために緊急に必要である。
ハラール(宗教的に許されるもの)の概念がパキスタンの一般人にとって食肉に限定されているのは残念だが、実際はより大きな分野、医薬品・化粧品・医療・ファッションにも関わるものだ。
ムスリムしては、医薬品¥化粧品・アパレル・日用品などを、宗教上問題がないことを確認してから使うことが重要であり、市民を教育するためにこの分野を研究することが不可欠である。
PHAでは、子供用スナック菓子を含むハラールと非ハラールの輸入パック入り商品のリストも作成する」
< Sigamp’s Eye >
編集者解説:人口約2億人で殆どがムスリムであり、インドネシア・インドと並んでアジアムスリム人口TOP3と言われた「隠れたハラール市場」パキスタン。いよいよ本格的にパキスタンでもハラールに対する取組が始まる。パキスタンの人々がハラールを意識して商品を選択するようになれば、日本のハラール認証済商品に対する興味と需要も自然と高まってくる。HBO編集部では今年パキスタンのハラール市場に注目してみたい。
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