農家や養殖業者 新型コロナによる輸出停止で打撃【インドネシア】

ハラール・ビジネス・オンライン

ハラール・ビジネス・オンライン

ニュースビジネス

農家や養殖業者 新型コロナによる輸出停止で打撃【インドネシア】

COVID-19

インドネシアの農家は、新型コロナウィルスの影響で2020年2月5日に貿易省が中国への貨物輸送を停止したことに伴い、中国用生産商品の余剰在庫を抱えている。

PELIT加盟企業全社がコロナの影響を受ける

PEKIT(インドネシア中国輸出協会:Indonesia-China Commodity Exporters Association)会長のMulyanto氏は、107社のメンバー全てがこの状況に影響を受けていると話した。
「今回のウイルス問題は我々のビジネスの障害となっている。全フライトがキャンセルになり、商品を届けることができない。そのせいで商品価格が下がり、会員は生産活動を控えている。代替市場が見つかっていないからだ」

影響を受けている商品には、普段であれば中国の輸入業社や小売業団体が空輸し小売市場で販売されるツバメの巣・パイナップル・マンゴスチンや他の果物などが含まれる。PEKITの会員企業は通常一度の輸送で10-30トンを輸出している。

インドネシア最大ツバメの巣会社PT Adipura Mranata JayaおよびPPSBI(インドネシア燕の巣協会:Indonesia Bird’s Nest Entrepreneurs Association)会長は、全生産者が様子見をしている状態であると話した。

インドネシアは毎年1,500トン以上のツバメの巣を生産しておりそのうち130トンが輸出され、その80%が、直接あるいは香港・シンガポール・オーストラリア経由で中国に輸出されている。

農家に打撃

「我が社は、ジャワ・ランプン・バンテン・カリマンタン中南部に400以上のツバメ飼育場を持っている。新型コロナウィルスは、我々の農家やブリーダーに影響を与えている。現在も中国から需要はあるが、飛行機がキャンセルになっているためインドネシアから商品を届けることができなくなっている。キロ当たり元々1,300万ルピア(約96,000円)だが1,000万ルピア(約74,000円)まで値段が下がっています。農家が一番打撃を受けています」とBambang氏は話す。

輸出に影響を及ぼす

スマトラ北部の海老養殖業者のRicky Ludian Kho氏は、新型コロナウィルスの流行で米ドルがルピアに対して値上がりした影響でますます値段が下がったと話した。

「中国はアメリカに次いで2番目に大きな輸出市場。毎月2,000トンほど輸出しており、その95%がアメリカに送られ、残りは中国なのですが、ウィルスの流行以降、インド・インドネシア・エクアドルの輸出業者は中国に商品を届けられなくなっている。全ての輸出業者が現在アメリカ市場に輸出しようとしており、競争が激しくなっている。蟹やロブスターに関しても同じ状況(値下がり)が起きている」

ルピアは1ドルに対して14,300ルピア(約105円)から13,700ルピア(約101円)にまで下がり、この影響で63センチのエビがキロ当たり73,000ルピア(537円)から70,000ルピア(515円)まで下がり、その後ウィルスの流行により63,000ルピア(463円)まで下がった。

Ricky Ludian Kho氏は、今回の新型コロナウィルスによって生じている厳しい経済状況を乗り越えることができると楽観している。
今後4-5ヶ月後エビ収穫期にはウィルスの流行は収まり、値段も普段通りに戻っている事を彼は期待している。


< Sigamp’s Eye >
編集者解説:新型コロナウイルス問題で経済影響を受けるのは日本のインバウンド需要だけではないという話題。ツバメの巣は中国人にとって漢方の材料だけでなく料理にも使い、美容需要も高いためインドネシア・ベトナム・マレーシアがこぞって中国市場に販売している商品である。今まで中国に頼っていたビジネスを突如他市場に切替える事は容易ではない。先日のNAHAのサイード理事長のメッセージではないが「うまく行くときこそ次の備えを」を心がけておきたい。もちろん「うまく行かない時にも」必要である。

関連記事:

インドネシア:新型コロナの影響で観光外貨収入28億ドル減も