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シンガポール:日本ハラール商品が地元スーパー店頭に

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HAO Mart Grandstand

HAO Mart Grandstandで日本ハラール食品を試食する地元住民。 写真:HIKARI Ltd.

シンガポールの元競馬場を改装して昨年OpenしたショッピングモールThe Grandstandの中にある大型総合スーパーマーケットHAO MEGAmart内に2020年1月、日本のハラール食品が並び、地元のムスリム・中華系・インド系・欧米人など多数の顧客が訪れた。販売開始の1月18日には今回販売に参加した宮城県ハラール食品企業3社も同席し、現地にて試食イベントも行った。

日本食品企業の海外進出戦略として一般的に考えられるのは、海外食品展示会への出展や、現地日系百貨店などでの催事が最も多く、ほかには取引先の卸業者が海外販路を持っていない場合の選択肢は限られていた。

しかし今回のイベントは、現地シンガポールで大小合わせて約50店舗を有する地元大手スーパー、HAO Martで実際に1か月直接販売が行えるというもので、売行次第ではそのままスーパーの購買担当者が今後の取引の商談を直接行うなど、従来の方法とは一線を画する販売ソリューションとなった。

今回の取り組みは第一弾として主に宮城県企業のハラール食品を集めて行われ、販売開始時には試食イベントも行われた。

<今回販売された日本ハラール商品例>
・食べるラー油
・魚肉ソーセージ
・麩菓子、ラスク
・コーヒー
・味噌汁、ふりかけ

今回のイベントを企画したHAO MartのVice President Ronnie Faizai Tan氏は下記のように今回のイベント実現に対する喜びをコメントした。
「以前から日本アジアハラール協会を通じ、日本ハラール商品をシンガポールの私の店で販売できないかというオファーを続けてきた成果がようやく実って嬉しい。

日本商品は価格が高いものの、品質面では優位にある事が今回の販売テストでも実績として出ている。

シンガポールを人口の少ない小さなマーケットと過小評価する日本企業は多いと聞いているが、周辺アジア国へのゲートウェイである事、周辺国の裕福層が週末旅行や長期滞在で暮らす場所であること、そして中東からも多くのムスリムが訪れ、ビジネスを拡げる場所である事を日本企業は知っておく必要があると思っている。

次回はぜひもっと多くの日本商品が並ぶよう期待している」

運営したIslamic Food Consultant社によると、次回は4月中旬に同じくシンガポールHAO Martにて規模を拡大して企画しており、下半期にはオマーンやパキスタンでの開催も交渉中との事。

次回イベントについての問合せはIslamic Food Consultant社まで: info@hikarijpn.com

< Sigamp’s Eye >
編集者解説:ハラール認証について日本企業が一番聞きたい本音は、「認証を取得した後どこで売ればいいのか?」というものであると以前認証団体の方から聞いた。今回の取組みは、その回答となりうる最も直接的で具体的なものである。多くのハラールコンサルタントを名乗る団体が販売については明言を避けたりアドバイスに留まっている中、この取組は展示会への出展よりも明らかに企業の海外戦略にとって進んだ一歩と言えるだろう。言い方を変えれば、「ハラール認証さえ取得すれば海外で販路が確定する」とも言えるのだから。もちろん、メーカー側が販路開拓に対する努力を怠ってはいけないのは、ハラールに限らずマーケティングの基本であるが。

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