マレーシアのイオンクレジットカードサービスが、20億リンギット(約540.6億円)のイスラム債券プログラムを立ち上げた。
同社は株式市場での報告で、同プログラムは顧客への支払いと発行者の既存の負債の借換え資金を、シャリア法を遵守した金融を通して行うと発表した。
イスラム債券プログラムとは?
マレーシアのイオンクレジットカードサービスが立ち上げたこのプログラムは、 wakalahと(tawarruqを通した)murabahah契約に基づいて上級sukuk(シャリア法に基づく有価証券)あるいは下級sukukを発行する。
イオンクレジットサービスは2019年10月にも2015年5月にイスラム・コマーシャル・ペーパー・プログラムを設立して以来最大規模の3.9億リンギット(約105.4億円)のイスラム債権を発行している。
CIMB Investment Bankと Hong Leong Investment Bankが、新たなイスラム債券プログラムの共同主任顧問及び共同リードアレンジャーになっている。
イオンクレジットサービスの商品には、クレジットカード・分割払い・自動車ローン・個人向けローンが含まれる。
< Sigamp’s Eye >
編集者解説:日本人にはあまり馴染みのないイスラム金融だが、ムスリム国でビジネスを行う日本企業にとっては市場シェア拡大のチャンスの1つでもある。直接日本企業がこのサービス分野へ参入していくことは機会がそう多くないとは思われるが、現地で日本企業がムスリム社会・エコシステムの大きな役割を担っているというニュースを見るのは、やはりどこか誇らしい気持ちになる。同じように日本国内でもムスリム向け商品やサービスが増えていく事を望みたい。
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