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【JTB】 シンガポール企業とハラール促進契約締結

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大阪市飲食店にてハラールお好み焼きを楽しむシンガポール観光客
写真:共同通信 Japan Times

急増するムスリム観光客の需要に応じ、より多くの日本飲食店がイスラム調理基準を採用できるよう、JTBがシンガポールのハラール認証企業と支援・促進についての契約を締結した。

JTBがハラール認証企業と契約を結んだ理由

JTBはIslamic Religious Council of Singapore(シンガポールイスラム評議会)に属し、同機関からシンガポール国外におけるハラール認証サービス提供を認可されているシンガポール政府系企業Warees Halal社と契約を結んだ。

来年東京オリンピック・パラリンピックを主催するにあたり、日本ではムスリム選手や観光客の特別な食事条件に応えるハラール食品への関心が高まっている。

同契約に従い、両社はシンガポールのハラール規格及び管理体制に基づき日本におけるハラール認証を推進及び提供する。

ハラール認証に対する日本の飲食店の関心は高まっているものの大きな障壁のひとつとなっているのは、多くの飲食店にとってムスリム以外の客への対応として今後もアルコールの販売は続けたいと考えている点だ。

Warees Halalは、アルコール類の提供を継続しながらハラールフードも提供できるよう、レストランの一部のみをハラール認証とするオプションを用意することで、こうした課題に対応しやすくしている。

同プランでは2種類の認証が用意される。より厳密な規格の「ハラール認証」と、より柔軟な「ムスリムフレンドリー認証」だ。

例えば、日本ではレストランやカフェの厨房が狭く、ハラールと非ハラールに仕切ることができないという状況があるため、ムスリムフレンドリー認証のレストランでは容器に入った調理済みのハラールフードを提供することもできる。

この契約は、日本におけるハラールフードや旅行産業の成長及び発展を促進し、日本のハラール製品の輸出入を拡大し、日本を訪れるムスリム観光客の体験を改善することを目的としている。

Warees Halal社の会長であるSallim Abdul Kadir氏は、調印式のあいさつで
「シンガポールは多様な文化を持つ国なので、日本のJTBとの協力において我々の経験や専門知識が活かされ理想的なパートナーとなることができるだろう」
と述べた。

JTBアジア・パシフィック本社の生田亨社長兼CEOは、
「もうすぐ行われる2020年の東京オリンピックの会期中、競技に参加する選手や観光者がムスリム諸国から大勢日本に訪れると予想される」
と述べた。

生田氏は、日本を訪れるムスリム観光客をもてなすだけでなく、日本製ハラール製品がより多く輸出されることも期待していると話した。


< Sigamp’s Eye >
編集者解説: ハラール認証体制に関しては世界的にも歴史が古いシンガポールとJTBのパートナーシップの話題。日本のハラール市場拡大を促進する意味で歓迎する声が上がる一方、課題に対する心配の声も聞かれる。海外企業によるハラール認証費用には、多額の旅費や経費が付加される事、そして言語の問題である。通訳者がハラールと英語に精通していて、さらに日本語での正しい解釈ができないと、せっかくの認証がスムーズに出来ないという問題はシンガポールに限った事ではなく、マレーシアやインドネシアからの来日でも同様である。また特殊な日本飲食特有の事情に関してもどこまで理解し判断できるのかに関しては、やはり日本にある認証団体のほうに実用面・信頼性そしてアフターケアでも軍配が上がるというのが個人的な見解である。

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