レポート:ハラル成熟度チェックリストKPI(重要指標)

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レポート:ハラル成熟度チェックリストKPI(重要指標)

ハラルは以下のような順序で進化していく。

(1)ムスリム企業:売り手と買い手の信頼関係だけに基づくもの
(2)ハラル商品:原材料と製造プロセスに対しハラル認証を受けている
(3)ハラル・サプライチェーン:サプライチェーンの最初から最後までハラル要件が満たされている
(4)ハラル・バリューチェーン:企業のバリューチェーン全体を通してハラル要件が満たされる

ハラル産業及び政府にとって、上記のある段階は前段階の上に構築されるので、そ段階を省くことはできないと理解する事が重要になる。

「ハラルの進化」モデルは、 2011年にJournal of Islamic Marketing(Emerald)に、「サプライチェーン管理におけるハラルの適用:詳細インタビュー」という記事で発表された。

この記事は、ハラル・サプライチェーン管理に関する研究の重要な出発点だった。8年経った今、多くの企業がハラル・サプライチェーンやハラル・バリューチェーンの最良事例を取り入れて、ハラル保証システムの改善に努めている。

事実、ムスリム市場を狙う企業がハラルの問題に積極的に取り組み、食品や商品の安全性に対するのと同じ姿勢でハラルに取組むことが極めて重要である。企業のハラル成熟度は、ムスリム主体国家の企業、またはムスリム主体国家への輸出企業経営陣にとってのKPI(Key Performance Indicator:重要指標)となるだろう。

ハラル成熟度は、ある組織のハラル進化段階の現在位置を規定するものと定義できる。企業がイスラム銀行の座を持っているからと言って自動的にその企業がレベル4(ハラル・バリューチェーン)に達していることにはならない。レベル4に到達するには、その組織はレベル2(ハラル製品)とレベル3(ハラル・サプライチェーン)を完全に遵守している必要がある。

以下の10の質問が、企業のハラル進化における現在の立ち位置の特定に役立つだろう。
1.HAS(Halal Assurance System)マニュアルを用意しているか。
2.ハラル認証団体の認証を受けているか。
3.運営・仕入れ・物流スタッフは、ハラルについて研修を受けているか。
4.用意したHAS(Halal Assurance System)は、全原材料/製品構成要素の調達・完成品の流通など、全段階で輸送および保管要件をカバーしているか。
5.調達および流通の契約にハラル条項があるか。またサプライチェーンのパートナー企業監査時にハラル項目が考慮されているか。
6.ハラル・サプライチェーンに、リスク回避・リスク緩和・リスク回復プランはあるか。
7.イスラム・ブランディング/マーケティングのガイドラインを持っているか。
8.動物性原料を可能な限り植物性原料に変更したか。
9.ゴミ減量、グリーンエネルギー(太陽光・風力)、水の管理(利用と汚染)に関する環境保護方針を持っているか。
10.可能な限りイスラム銀行とTakaful(シャリア法に基づくイスラム保険)を使っているか。

上記のチェックを行えば、現在の段階とハラル成熟度が明確になる。
この自己評価ツールが、ムスリム市場に対応するためのKPIとなり、ハラル保証システムの日常的な改善への刺激となり、各社の役に立つことを願っている。

上記のレポートを作成したMarco Tieman教授は LBB Internationalの創設者兼CEOであり、Help Universityと Universiti Malaysia Pahangで教授を勤め、ハラル・サプライチェーン管理とハラルリスク及び風評管理の研究に取り組んでいる。

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