タイ:非ムスリム国家へのハラル食品輸出に注目

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タイ:非ムスリム国家へのハラル食品輸出に注目

クアラルンプールで開催されたMIHAS2019のタイブース。
写真:SALAAM GATEWAY/Emmy Abdul Alim

イスラム市場への進出を着実に進める中、タイは自国ブランド総力を挙げ非ムスリム国家へのハラル食品輸出の増加させることを目指す。

マレーシアのタイ大使館商務参事官事務所Patcha Wutipan公使は、タイのハラルビジネスが非イスラム市場でもシェア拡大できるよう努力しているとクアラルンプールで開催されたMIHAS2019で話した。
「タイを“世界の台所”として宣伝する取り組みが、ハラルフード製造者としてのタイのイメージよりも目立つ可能性がある。タイのハラル食品は今も売れていると言えるが、もっと知名度が高まればさらに売れるだろう」

タイは非イスラム国家への食品輸出拡大を目指しており、Patcha Wutipan公使は、より認知度が高まればハラル商品もより売れると考えている。 DITP(Department of International Trade Promotion)のデータによると、タイは2018年に357億ドル(約3.8兆円)の食品を輸出している。

その16%約58億ドル(約6,200億円)分が、OIC(Organisation of Islamic Cooperation:イスラム組織)メンバー国に輸出された。

これは2017年から2%増加しており、この割合は非イスラム国家への輸出量の6%成長よりもずっと低かった。

2018年の2%の増加は、2017年の13%から大幅に下がっている。同年、非イスラム国家への食品輸出量が10%増加した。

Patcha Wutipan公使は、この大幅な変動をタイ米の値上がりと米ドルに対するタイバーツの価値下落のためとしている。

タイには約5,000の企業がハラルに携わっており、15万件以上のハラル商品・サービスを提供している。

タイのハラル製品は非イスラム主体国家で2018年の成長率が下落し大人気とはいえないものの、イスラム市場ではなかなかの人気であるとPatcha Wutipan公使は話す。

タイはMIHASなど中東で開催される国際展示会を通して自国の製品を積極的に宣伝している。
「我々はUAEのドバイで開催されるGulfood展示会にはいつも参加している。UAEは湾岸諸国の貿易と物流の中心地であるため、ターゲット市場である。その他中東の輸出先は、サウジアラビア、バーレーンやカタール等。加えてアフリカと中東のいくつかの企業と長期的ビジネスパートナーシップの構築を目指している。製造・ブランド戦略・販売など、サプライチェーンの多くの部分のパートナーシップが含まれる」

今年の第16回MIHASには40社のタイ企業が参加した。昨年は33社だった。
「タイ参加企業の増加は、タイ商務省傘下のDITP(Department of International Trade Promotion)とOffice of SME Promotion(中小企業機構)がより多くの中小企業をMIHASに参加させたことによる」とPatcha Wutipan公使は話した。

タイのハラル製品はCICOT(The Central Islamic Committee of Thailand)の認証を受けている。
CICOT認証はすでに JAKIM(マレーシアハラル認証)、 MUIS(シンガポールハラル認証)とMUI(インドネシアハラル認証)に認められている。UAEでも加工食品についてタイのハラル認証が認められているという。

これらの商品のほとんどが飲食品分野だが、健康ビジネス、パーソナルケア製品と化粧品も、タイの国内および輸出市場でシェアを拡大している。またタイはハラル産業を拡大するためにメディカル・ツーリズム部門への参入も検討しているという。
「より多くのムスリムがバンコクの病院で医療サービスを受けるためにタイを訪れており、大抵は家族も一緒に来て滞在する。この分野でも需要に答えて、より多くのムスリムが訪れられるようにハラル商品やサービスを提供したいと考えている」とPatcha Wutipan公使は話した。

昨年は382万人の人々がタイを訪れた。ムスリムの割合は 2017年には全体の10%を占める360万人のイスラム教徒が訪れたと CrescentRatingは推定している。

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