サウジ:ハラル世界市場で2.1兆ドル達成を狙う

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サウジ:ハラル世界市場で2.1兆ドル達成を狙う

世界ハラル産業のトップがマレーシアのハラルサミットに集まり、2.1兆ドル(約230兆円) 規模の食品市場を世界にますます拡張する野心的な計画を提示した。

サウジアラビアは、ハラル食品と関連商品の数兆ドル規模の世界市場参入を狙っている。サウジアラビアは他の中東の国々と共に、ハラル産業分野で世界をリードするマレーシアとビジネス面で繋がろうとしている。

今週、サウジのトップレベル貿易使節団がマレーシアを訪問し、両国のより一層の経済協力について話し合った。
Mohammed Al-Tuwaijri経済企画大臣の3日間の訪問中、クアラルンプールではGHaS2019(Global Halal Summit:グローバル・ハラル・サミット)が開幕した。

水曜日の会議のオープニングに参加した世界ハラル産業のリーダー達は、2.1兆ドル(約230兆円)規模の世界食品市場の拡張について野心的な計画を提示した。そこには、携帯アプリ、AIやロボティクスを利用して国際貿易を後押しする案も含まれていた。また、ハラル食品を世界的に促進すると同時に、化粧品・日用品・医薬品などのハラル関連商品のサプライチェーンへの参入も目標のひとつだ。

サウジアラビアの商業顧問 Khalid Halawani氏は、 Vision2030改革案のおかげで、マレーシア企業のサウジアラビアにおけるビジネス機会はハラル部門だけでなく製造業においても巨大だとメディアに話した。

「Vision2030はまた、サウジ企業が海外でサウジアラビアが必要とする商品を生産し、マレーシアや他の国で学んだノウハウをサウジアラビアに持ち帰ることも促進する。マレーシア市場はガルフ湾岸諸国とは違うが、両方とも同じような需要があり投資を必要としている。私の仕事はそのニーズを繋げることだ」

世界的なハラル産業の立ち上がりにより、マレーシアは強力で相互に繋がるハラル・エコシステムを構築した。政府機関が認証を扱い、大規模なハラルビジネスが生まれ国際的な展示会も開催されている。

マレーシアJAKIMは、ハラル認証プロセスを簡素化するためにサウジアラビアと緊密に協力している。

「サウジアラビアとマレーシア間の貿易関係は良好に成長している。両国に多くのビジネスと投資の機会があり、現時点でマレーシア企業90社がサウジアラビアに投資している」とKhalid Halawani氏は述べた。

中東とマレーシアの経済協力はますます強固になり、これはサウジAl-Tuwaijri大臣の訪問にも現れている。彼は3日間滞在予定で到着し、マレーシアMohamed Azmin Ali経済大臣新たな貿易の開拓について会談した。

15年前を最後に開かれていなかったJCM( Malaysia–Saudi Arabia Joint Commission Meeting:マレーシア・サウジアラビア合同委員会議)の再開も重要な議題のひとつ。
「JCMでは、2国の経済に最大限の価値をもたらす他の協力プログラムを拡張する可能性についても話し合う。我々は、観光・ヘルスケア・ソーラー等新エネルギー源を含むエネルギー部門などを主要分野と定めた」とMohamed Azmin Ali経済大臣は話した。

一方で、GHaSのオープニング・セレモニーの代表団へのあいさつの中で、マレーシアMujahid Yusof国会議員は、イスラム教は生活全体に影響するシステムであり、その宗教的教えはイスラム教徒が遵守すべき包括的な基準やガイドラインを含むものであると述べた。

そしてその1つが、HALAL(ハラル:許可されたもの)とHARAM(ハラム:禁止されたもの)の概念だと述べた。Mujahid Yusof氏は、ハラル産業の成長は主に世界的なハラル食品需要に後押しされたものだと説明した。世界イスラム経済現況報告書2018/2019から数字を引用し、2017年世界では18億人のイスラム教徒が約2.1兆ドル(約230兆円)をハラル・ライフスタイル分野で消費したと説明した。

マレーシア首都クアラルンプールで開催された会議は、世界統一ハラル基準の作成を促し、グローバルなハラル経済を強化するための「素晴らしいプラットフォーム」を提供しているとMujahid Yusof氏は付け加えた。今年のGHaS会議は、最も聡明で情熱的なハラル専門家たちの年に一度の集まりである、World Halal Weekのブランド再生ともなった。World Halal Weekは、世界初のハラル限定国際貿易展示会である(MIHAS)初開催の2004年にスタートしたものだ。

会議のテーマ「ハラルが世界を繋ぐ」に合わせ、マレーシアはグローバルなハラル産業の中心地となることを目指していると大臣は述べた。代表団は、マーケットが食品部門を超えて拡大し、医薬品・化粧品・ヘルスケア商品・洗面用具・旅行・観光・ファッション・物流・マーケティング・印刷・電子メディア・包装・ブランディング・融資等のサービス部門にも広がっているという説明を受けた。

さらに、健全であることを意味する “Tayyib”という概念は、有機食品や国連の目標とする動物愛護と持続可能な発展などのトレンドとも親和性がある。

Mujahid Yusof氏は、今は非ムスリム国からもハラル商品とサービスに対する関心が高まっていると述べた。JAKIMハラルロゴの世界的認知度が高まっていく中、マレーシアはハラル認証システムのパイオニアと見なされている。

マレーシアのハラル認証を受けている企業は現在7,263社に上る。JAKIMは最近も新たに委託製造業と海外食品製造工場に国際的認証を認める機会を開拓している。マレーシアはまた、世界中のハラル認証プロセスを監督する連合も設立した。同国は45ヶ国の78の認証団体を認定している。

MATRADE(マレーシア貿易開発公社)は、GHaSのような貿易イベントを開催し、企業が海外向けハラル商品を開発し輸出を拡大する道を提供することを目指している。

Mujahid Yusof氏は、HDC(ハラル産業開発公社)が設立されたのは世界が4度目の産業革命に突入しようとする時期にマレーシアを世界のグローバルなハラル中心地として位置付けるためだと述べた。

「ハラル産業は、IoT・ブロックチェーン・ナノテクノロジー・産業ビッグデータ分析・携帯テクノロジー等の部門でこの革命を研究し利用するべきだと考える。旅行者がハラル食品を提供するレストランやモスクなどを見つけられるスマホアプリも既に存在している。今年の会議には40か国以上が参加している」と付け加えた。

GHaSの夕食会で、マレーシアDr. Wan Azizah Wan Ismail副首相は、政府は優秀なマレーシアのハラル・センターを引き続き世界に広める予定で、今月末にはボスニアに最初の国外センターを設置予定だと述べた。同センターを世界の他のエリアにも広めていく予定だと彼女は加えた。副首相は、より多くのムスリム起業家、特に若者が、デジタル・プラットフォームを利用してハラル商品とハラルの習慣などを広めるよう望んでいると述べた。

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