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タイ:なぜマレーシアのハラル飲料企業は格安のタイに生産拠点を置くべきなのか

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写真:iStock

By RJ Whitehead: foodnavigator-asia.com

マレーシアの起業家はハラル飲料ビジネスを地元より近隣諸国で立上げの検討をした方が得策である。

これは、マレーシア初のイスラムベンチャーキャピタルであるPixel Play Ventures運営部長Syahrul Nizar Yahya氏の意見による。

マレーシアの大手ハラル認証機関JAKIMの近くにいた方がいいと思われがちだが、他地域の方が低コストで利益を得られる。

「マレーシアはJAKIMがあるためハラル認証の拠点と考えられてはいるが、スタートアップ企業がビジネスを開始するには、近隣諸国に目を向けた方がいいだろう」と彼は言う。

「例えばタイでは、労働力や賃貸料も安く、企業はマレーシアよりもずっと低コストで大量の瓶入り飲料を生産できる。こういった要素が全てタイ・インドネシア・ベトナムの方が有利ならば、それらの国でやった方がいい」

マレーシアには、シンガポールの独立と同時に100年の歴史を持つ飲料大手F&Nが退いて以来、ハラル有り無しに関わらず量産型の飲料産業はあまり存在していない。同社の本部は今もシンガポールにあるが、所有はThaiBevだ。

マレーシアは世界的に認知度の高い認証団体であるJAKIMを擁していることもあり、ハラル分野で大きな可能性を持っていることはよく指摘されてきた。JAKIMが自国にあることはマレーシアの食品会社を活気づける要素と考えられてきた。

しかし、この世界的に相互に繋がった世界では、認証機関の近くにいることがハラル飲料新興企業にとって必ずしも明らかな利益になるとはいえないと Syahrul氏は考えている。むしろ、生産・販売・物流、そして純利益に集中するべきだという。

「JAKIMは現在、世界中の70ヶ国以上に認証団体を抱えています。(マレーシアの)スタートアップ企業は他の場所であっても飲料を生産し、JAKIMの認証を受けられるのに、マレーシアに留まってわざわざ高いコストを払うのは全く無意味。バンコクの方がより多くの利益を得られるなら、マレーシアで生産することで利益が減る良い」とSyahrul氏は続けた。

自分たちのビジネスの性質が見えていないと考えられるスタートアップ企業に対して、少し耳の痛いような現実を指摘することもベンチャーキャピタリストである自分の役割と氏は考える。多くの起業家は自国マレーシアでビジネスを始めたいと考えているだろうが、実際のところマレーシアは飲料生産に関して競争力が低い。このためスタートアップ企業は、地元ビジネスというステータスを維持しつつ生産拠点を海外に移した方がいいと彼は述べる。

「自分の会社を評価する時にはきちんと現実を把握する必要がある。現実的には、海外の方がより条件が良いのだから」と彼は付け加えた。

原文:

https://reurl.cc/pkOka

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