ハラル化傾向に対抗:中国3省がハラル食品識別基準を廃止

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ハラル化傾向に対抗:中国3省がハラル食品識別基準を廃止

中国甘省省、陝西省、寧夏回族自治区の3省がハラル食品識別基準を廃止 ©iStock

By Tingmin Koe: www.foodnavigator-asia.com

 

中国国営の英語新聞、環球時報(Global times)によると、この動きは、「ハラル化傾向」に対抗し、宗教的過激主義を阻止して中国少数派の権利を守るという中国共産党中央統一戦線工作部の意向に沿ったものだと言う。

ハラル化とは、ハラルの概念をハラル水、ハラル歯磨き粉やハラルティッシュなど、食品以外にまで広めることを指す。

「ハラルにできないものまでハラルにしようと要求すること」で、宗教に対する敵対心が増幅し、イスラム教が世俗的な生活にまで浸透することになると中国国営メディアは報道した。

2013年に導入されたハラル食品識別基準は宗教色が非常に濃いと言われ、イスラム法と海外の認定メソッドに基づいていたため中国のハラル化を進め、そのため廃止が必要であったと甘粛省国家民族事務委員会のWang氏は述べた。

「ハラル食品の識別基準は輸出用の商品にのみ当てはまる。手続きの殆どが甘粛省臨夏のハラル食品国際認定センターで行われている。2016年以来、中国国内市場で販売されるハラル食品は認定プロセスを経る必要は無い」とWang氏は話した。

青海省、河南省、雲南省と天津市も基準を廃止すると彼は付け加えた。

中国は、少数派(少数民族)の排斥で最近国際的な注目を集めている。

国中のモスクが閉鎖されたり、より中国的な建物に改築されたりしている。

例えば先月は雲南省のフイ族のモスクを「違法な宗教教育」の理由により閉鎖したと香港の英字新聞サウスチャイナ・モーニング・ポストが報じている。

事件の時系列

陝西省市場監督管理局(SNAMR)が12月18日に下記の発表を行った。
「陝西省ハラル食品識別基準廃止通知及び新たな標準化法の要請に従い、陝西省の『ハラル食品識別基準』(DB61/T564-2013)に関する地方基準を廃止することを決定した」とSNAMRのWebには記載されている。

12月13日には、標準化法の要件を満たすために甘粛省当局もハラル食品識別基準及び他の3つの関連する規則を廃止したと発表した。

他の3つのハラル規則とはレストラン、乳製品と麺製品に関わるものだ。

実際、寧夏回族自治区当局は2017年にすでに規則を廃止していたが、甘粛省と陝西省が発表するまで公にしていなかった。

背景

ハラル食品識別基準は2013年に初めて導入された。

目的は専門用語や定義、認定要件、禁止原料、ロゴ、放送、流通と貯蔵などハラル商品の製造を統一することだった。

同基準は食糧農業機関とCodex委員会も参考にしている。

これは甘粛省、寧夏回族自治区、青海省、陝西省と雲南省の5つの地域で導入された。

2015年には、河南省、四川省、天津市もハラル食品識別基準を実施する協定に調印し、基準整備が進められていた。

原文:https://reurl.cc/2qK76

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