ブロックチェーン:ハラル規定が「変化を促す力」と認識

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ブロックチェーン:ハラル規定が「変化を促す力」と認識

ブロックチェーン技術はハラル規定において変革を促す重要な力だと認識されてきた。
写真:Getty Images

 

ブロックチェーン・テクノロジーは、特にコンプライアンス・トレーサビリティー・不正防止の面でハラル規定からは重要な「変化を促す力」とみられている。

最近発表されたState of the Global Islamic Economy Report 2018/19(世界イスラム経済現況報告書)によると、ブロックチェーンが、イスラム経済の特にハラル食品分野の社会の主要な流れを作っており、中心的な技術的原動力となっているという。

「ブロックチェーンが広まるにつれ、分散的で安全な商取引と透明性の高いデータの蓄積が進み、ネット接続が物質レベルにまで及ぶようになったことで、2025年までの潜在的効果は3.9兆米ドル(約420兆円)を超える可能性がある」と同報告書は示す。

「ブロックチェーンはハラル規定のステータスを高める方向へ変化を促す力になる可能性がある」

ブロックチェーンの重要性を高めているのは、その「分散化」と「共有性」という性質である。
これらの特徴は、特にコンプライアンスとトレーサビリティの面でハラル規定に非常に適している。

「ブロックチェーンのおかげで、ハラルのコンプライアンスが追跡可能になり、商品がより安心して取引されるようになるだろう。ハラル商品全般に対して同テクノロジーを適用すれば、生産の各段階でのハラルコンプライアンスを迅速に確認できる。これにより不正を無くし、規制機関の支援のもと、ハラルの市場認知度を食品業界の他の認証(例えば有機など)に匹敵するよう高めることができる。また、ビットコインが使えるマーケットでは、ハラル商品や生活用品を簡単かつ即座に取引できるので、商取引が容易になりサプライチェーンの管理も改善できる」

ハラル食品分野に加え、ハラルの医薬品、化粧品・ムスリムファッションの分野でもブロックチェーン技術の重要性が認知されている。

ハラル食品およびその商取引におけるブロックチェーンの適用

シンガポールにある広さ1万平方フィートのMyOutletsGlobal Halal Hubスーパーマーケット(2019年現在は閉店)には41ヶ国からの商品が置かれている。

同社のウェブサイトによるとMyOutletsはハラル食品生産者と輸出業者が商品を流通できる「バリュー・ハラル・サプライチェーン・プラットフォーム」も展開している。

2019年初旬、同社は「Haladinar」というブロックチェーンベースのトークンを初期値8,600万ドル(約92億円)で発表した。レポートには、彼らの目標は「B2BとB2Cのデジタルハラル市場」を構築することだと書かれていた。

ハラル食品を取り巻く様々な追跡技術とブロックチェーン技術の導入は、ドバイやイギリス等でも開発されている。

報告書によると、これらのテクノロジーは「ブロックチェーン、AIがサプライチェーンの全ての段階を変更不可能なデータを使って追跡する」ことにより「検査官の代わりになる」という。

「明確な検証と説明責任を可能にするブロックチェーンの幅広い適用により商品のサプライチェーンの可視化が向上している」

他の重要なテクノロジー要素

ブロックチェーンとは別に、報告書には自動化、持続可能性と五感拡張技術などもハラル食品産業にとって重要な技術要素として挙げられている。

ここで言う自動化とはAIとビッグデータの発展により進んでいくと考えられている。

「AIにより2030年までに8億以上の仕事の自動化が進み、異なるデータを自動的に組み合わせて実用的な情報に変えるビッグデータは2025年までに1,230億ドル(約13億円)規模の産業になると予想される」と報告書には書かれている。

報告書にはまた、持続可能性が再生可能エネルギーと3Dプリンターによって進み、「拡張された、没入型の多感覚的な経験を可能にする」仮想現実(VR)と拡張現実(AR)技術によって五感の拡張が進められるとしている。

原文:https://reurl.cc/oEe1v

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