フィリピン:ハラル認証構想8月開始予定、東南アジア競技大会ムスリム訪問客を見込み準備を急ぐ

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フィリピン:ハラル認証構想8月開始予定、東南アジア競技大会ムスリム訪問客を見込み準備を急ぐ

2019年4月3日、クアラルンプールで行われたマレーシア国際ハラル展示会(MIHAS)でハラル認証商品を展示するフィリピンの企業。
写真:Salaam Gateway/ Emmy Abdul Alim

 

クアラルンプール – 今年の8月から、フィリピンでハラル認証を受けようとする認証団体や企業はフィリピン国家ハラル認証計画と認証評価ガイドラインの基準を満たさなければならないと、Department of Trade and Industry’s Trade and Promotions Group(貿易産業貿易促進省)の事務次官 Abdulgani Macatoman氏は取材に対し話した。

フィリピンの国家ハラル認証構想は、業界基準を設定する為、昨年初の国家ハラル会議がDavaoで開かれた際に、フィリピンハラル輸出開発促進委員会によって立上げられた。

同委員会の委員長はDepartment of Trade and Industry(貿易産業省)が務め、副委員長は National Commission of Muslim Filipinos(フィリピン・ムスリム国家委員会)及び農業、観光、健康、科学技術省をを含む9つの政府機関が務める。

Abdulgani Macatoman氏によると、フィリピンのハラル基準はマレーシアをモデルにしており、マレーシアのものと同等とのこと。

この構想により、フィリピンの企業はようやく国の標準化機関から認証が得られると貿易産業省の産業開発専門家Raison D. Arobinto氏は話した。

「ハラル認証団体はフィリピン国内に沢山あるが、マレーシアのJAKIM、シンガポールのMUIS、タイのCICOTのような国家標準機関は無かった。国家レベルでない独立系ハラル認証は他国によって認められない。ある認証団体はマレーシアでは認められるかもしれないがUAEでは認められないと言うことが出てくる」とRaison D. Arobinto氏はMIHASで話した。

Abdulgani Macatoman氏によると現在フィリピンには9つのハラル認証団体がある。

「フィリピンでは、ハラル認証の認定は貿易産業省のフィリピン認定局(PAB)行なっています」と事務次官は話した。

3団体のホームページによると、PABの9つの認証団体のうち3つはマレーシアJAKIM、1つはインドネシアMUI、残りはESMAの相互認証を受けている。

フィリピンは2016年にBenigno Aquino大統領がフィリピンハラル開発促進決議に署名して以来、ハラル産業の法整備を加速してきた。

直近の2月末には、国際市場をターゲットにした地元商品のコンプライアンスレベルを強化するため、科学技術省がフィリピン国家ハラル研究・科学センターを開設した。

ハラル輸出の拡大

Abdulgani Macatoman氏は、フィリピン政府は特に東南アジアと中東地域へのハラル商品輸出の巨大なポテンシャルを認識していると話した。

輸出先上位はマレーシア、インドネシア、サウジアラビアとUAEである。

輸出開発評議会によると2017年のフィリピンのハラル関連利益は50.5億ペソ(約105億円)で総輸出量630億ペソ(約1313億円)の8.73%を占める。

輸出の殆どは飲食品業界だが、Raison D. Arobintoによるとハラル日用品と化粧品も増えてきていると言う。

ハラル業界の成長を促進する政府努力の一環として、フィリピンの輸出申告書類もハラル商品の選択肢を含む形で改定されているという。

「これは、ハラルとして輸出される全商品が申告され、かつフィリピンのハラルロゴを必要とする事を意味する。これにより、フィリピンから輸出される全ハラル商品が追跡可能になり、フィリピンのハラル商品が統制され、このプロセスには税関も参加する」とAbdulgani Macatomanは述べた。

フィリピンのハラルロゴは3月にフィリピン輸出開発促進評議会が承認し、5月3日に第2回フィリピン国家ハラル会議で発表される。

同会議では、11月30日から12月10日の日程でフィリピンで開催される東南アジア競技大会(Southeast Asian Games)でのハラル商品・サービスの提供についても協議される予定。

東南アジア競技大会へ向けて急ピッチ整備

Abdulgani Macatoman氏によると東南アジア競技大会に向けてフィリピンはマニラ、Clark、Subic Bay等に少なくとも5万名弱の観客来場を見込んでいる模様。

東南アジアからの5万名弱の観客のうち50%はムスリムで、特にマレーシア、インドネシアとブルネイからが特に多いとAbdulgani Macatoman氏は予測する。

「政府はハラル認定施設を増やすために現在、ハラル意識向上と啓蒙キャンペーンを行なっており、ホテルやレストラン等の施設に準備を促している。フィリピンでは皆がハラル対応を急いでいる。第30回東南アジア競技大会に来場するムスリムアスリート及び観客のニーズに応えたい」とAbdulgani Macatoman氏は述べた。

それでも、大会までにハラル認定施設の準備が間に合わない恐れがある。

「(ホテルやレストランに)積極的に関わってもらい、ハラルを促進する必要がある。少なくともRegion 3, Clark, Subicの有名5つ星のホテルでは、ハラル準拠とまではいかなくても少なくともムスリムに理解ある施設の分類に入る必要がある」

原文:https://reurl.cc/78kRQ

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